胆石に対する腹腔鏡下手術

1.「腹腔鏡下手術?」どんな手術なの

従来は手術は全て開腹手術でした.でも近年,患者様に「不必要な侵襲(大きなストレスや術後の障害)はできるだけ避ける」手術を行う.という当然の考え方が一般化してきて,その代表的術式として「腹腔鏡下手術」が行われています.
その詳細はこちらのページから,また胆石症の手術での特徴については以下をお読みください.

2.胆石症の手術は腹腔鏡下手術が断然有利です.

 胆嚢摘出術は最初に腹腔鏡下手術で行われた手術です.

腹腔鏡下手術の特長は何といっても傷が小さいこと,だからといって「些細な事」ではないのです.傷が小さいことで,様々な合併症が減少します.腸閉塞,肺炎,創感染,腹壁瘢痕ヘルニアなど.

 そしてもう一つの特長が手術をしている部分を拡大してみながら手術ができることです.眼科や,脳外科では小さな部位に対する慎重な手術を顕微鏡で行っていますが,これと同じような効果が腹腔鏡下手術にはあります.加えてテレビカメラで見るのですから,開腹手術では大きく開腹しないと見ることができない,肝臓の裏側や,直腸の膿瘍などもこの手術創で確認ができるのです.傷を拡大する必要なく,大きな手術にも移行できる方法なのです


3.手術の後患者様は元気です

 術後の経過はもちろん胆石症の程度によって異なりますが,比較的炎症が軽い場合には術後翌日から水分を飲み、ガスが出れば食事を開始します。退院は手術後24日で可能です。

ちなみに開腹手術では早くて1週間,通常は2週間の入院が必要でした.
だからといって「腹腔急手術だから早く退院してください」と遠い出されるという訳ではないですよ.患者様自身が「入院していても退屈だから帰るよ」と退院しても心配ないと自覚されて退院していただいているのです.

 

(胆石症の初めに戻る)胆石TOPへ